2005-01-01から1年間の記事一覧

日蝕

まずは、平野啓一郎『日蝕』。 この作品に関してはまず、文体がすごかった。 これを著したとき、著者の年齢は今の僕とさして変わらなかったはずなのに。 よくこんなかっこいい文章が書けるなあ。 クライマックスの焚刑シーンでは鳥肌が立ちました。 あと、解…

書評??

最近いくつか本を読みましたが、書評などを書いていません。価値のある書評を書けるのかどうか疑問であるのがその理由ですが、自分で読んだ本を把握しておくためにも、メモ程度に印象を書いておくことにします。

大学生はヒマか?

世間で大学生がヒマだと思われているのは、秋休み(もしくは夏休みの9月期)があるからじゃないかとふと思った。多くの大学生は9月まで休み。それで9月は平日に遊びまわる。もちろん8月の夏休みにも遊びまわるが、このときは高校生以下もみんな休み。け…

GOTH

帰省&レポートでなかなか読めていなかった『GOTH』をようやく読み終わりました。やや、すかっとやられました。ネタバレになるので詳しくは述べませんが、お見事でした。ただ、この作品は『平面いぬ。』のような天才性のものではありませんね。 確かに上手い…

作家小説

乙一の『暗黒童話』のあとにこれを読んだものですから、なんていうか有栖川は明るいなあと思いました。乙一のような天才っぽい感じはそれほど受けないのですが、有栖川には穏やかな面白みというか、安心感に似た感覚があります。 片やきらめく天才、ただし重…

魅惑の食材・ペルセベス

スペインではけっこう魚介類が口にされます。 その中でも高級食材として名高いのが「ぺルセベス」です。 その値段はエビよりもカニよりも高く、「時価」などの扱いになっているほどのものです。この「ペルセベス」、実は日本でも食べられています。 日本での…

取り扱い注意

佐藤正午の『取り扱い注意』を読み終わりました。 これは合宿でおすすめ本として紹介されていたものです。なんだか不思議なお話でした。 話がふくらんでふくらんで、拡散して、いつの間にかまとまって終わってました。 いくつかのこだわって見られる要素――英…

平面いぬ。

ここのところ、エラリィ・クイーン『Xの悲劇』に騙されて傷心の思いを癒すべく読んでいるのが乙一です。 あんな読みにくくいくせに肝心の部分は丸わかりのクソミステリに当たってしまったあとだったので、国産でミステリ以外の作品が読みたかったのです。 最…

となり町戦争、戦国自衛隊1549

珍しく一日に二冊も本を読みました。 両方とも戦争を取り扱っているという点では共通していますが、まったく違うお話ですね。 戦争というモノにたいするスタンスも違うようです。 『となり町』はストレンジャーとしての戦争。 『戦国自衛隊』は舞台としての…

構造主義的自分

構造主義について。 今学期、本格的に構造主義を学びました。 文化人類学を学ぶ私には必須のパラダイムです。 その名も文化人類学基礎演習のゼミで一学期間ハードにやりました。 いや、まだ明日に最後の一回が残ってるんですけどね。 ソシュール、ヤコブソン…

オギー&風子

げんしけんの荻上とCLANNADの伊吹風子ってキャラ似てるよなー。

月光ゲーム

学生・有栖川有栖シリーズの1作目にして有栖川有栖のデビュー作です。推理小説(ミステリ)としての巧拙よりも、青春小説としてのまずさがやたら気になります。 どうにも心理描写がうまくないです。 『双頭の悪魔』のときはむしろそれがよかったと思ったんで…

双頭の悪魔

『終戦のローレライ』を読み終わったあと、しばらく学業が忙しくて小説が読めていませんでしたが、ひさびさに読了しました。 親友が有栖川ファンなので以前から読んでみたいとは思っていたんですが、このあいだの木曜日にふとしたきっかけから手に取ったのが…

新しい人よ目覚めよ

言わずと知れたノーベル賞作家・大江健三郎の私小説です。 ひさしぶりの純文学です。 明治以外ではどれくらいぶりでしょうか。しかし、残念ながら僕にはこの本はまだ早かったようです。 話の内容は私小説なのでまあ理解できるのですが、そこにこめられたメタ…

恐怖の校内感染

浜田山のブックオフで宗田理『悪ガキ同盟1 恐怖の校内感染』を発見してしまいました。 即購入、読了。科学だったか学習だったか忘れましたが、例の学研の雑誌に載っていて大好きだった小説です。 宗田理や那須正幹は小学生のうちに絶対読んでおくべきですね…

亡国のイージス

来た。 ついに福井が来ましたよ。今まで『川の深さは』『Twelve Y.O.』と同じような作品が並び、そしてこの『亡国のイージス』もまた紛れもなくそれらに連なる作品なのですが、ここに来てついに福井は円熟を見せました。 同じような作品ばかりですが、前2作…

θは遊んでくれたよ

森博嗣を見限って久しいですが、なぜかまた買ってしまいました。 図書券が財布に1000円分あったしね。この作品はGシリーズの第二作です。 Gってなんだ。Greek Alphabetか。 今作で各章の頭で引用されているのは、J.S.ミルの『自由論』でした。ちなみに同…

ちょっとお知らせ

我が新月お茶の会は今年も夏コミに出ますが、例によって夏コミ合わせの特集本を出します。 その特集が福井晴敏になる見込み。こないだダ・ヴィンチが特集をやってましたが、あんなヌルい特集ではいけません。 あれは特集っていうか再整理に過ぎませんよ。 中…

Twelve Y.O.

『川の深さは』に酷似。 戦う少年少女。 怠惰で死んだような毎日から、真に生きることに目覚めた中年。 自衛隊。日米関係。 そもそも、設定が共通。けど、『もののけ姫』にも似てた。 「生きろ」とか。 『もののけ姫』との比較の観点から構造分析したらもっ…

新月お茶の会の僕のまわりの最近の状況。

接続助詞「の」は便利だね。 マッツィーが最近来ない。 ピコの友達がいじめたから? 一年生に絡みすぎかも。 二年生を飛び越えて一年生に絡むのは二年生に悪い気がする。 一年生に直接絡むのは控えめにしよう。 その代わり二年生をもっと重視。 特にカトーち…