双頭の悪魔

終戦のローレライ』を読み終わったあと、しばらく学業が忙しくて小説が読めていませんでしたが、ひさびさに読了しました。
親友が有栖川ファンなので以前から読んでみたいとは思っていたんですが、このあいだの木曜日にふとしたきっかけから手に取ったのがこの作品です。

僕自身はそんなに頭が回る方ではないので、推理小説は自分で考えて解こうとしないタイプです。
ですから有栖川有栖やら島田荘司の「読者への挑戦」はほんの一分程度考えてみてあきらめてしまいます。
この作品も例にもれず自分で考えるのを放棄して登場人物の推理を拝聴する一方だったのですが、いやあ、相変わらず結構なお点前で。

同時進行の時系列がややズレるのが気になりましたが、その他の部分はなかなかに素晴らしいです。
特にスピード感と登場人物の魅力がいいですね。
この厚さがまったく苦になりませんでした。
この作品はシリーズ第三作だということなので、第一作、第二作も読んでみようと思います。


双頭の悪魔 (創元推理文庫)

双頭の悪魔 (創元推理文庫)