亡国のイージス
来た。
ついに福井が来ましたよ。
今まで『川の深さは』『Twelve Y.O.』と同じような作品が並び、そしてこの『亡国のイージス』もまた紛れもなくそれらに連なる作品なのですが、ここに来てついに福井は円熟を見せました。
同じような作品ばかりですが、前2作は本作の習作と考えれば納得がいきます。
これまでずっと執着し、書きたかったであろうことをついに福井は遺憾なく書ききることに成功したようです。
前2作とは明らかに違う完成度。
妥協のない作りこみ。
さらにはこれまで弱いとされてきたキャラクターの確立も存分に行っています。
もちろん一気に読ませる筆力も健在です。
この一連のシリーズはこれで一応の決着を見たといえるでしょう。
福井がこれからも人気作家の地位を維持できるかは、次回作以降にかかっています。
さあ、彼は今度はどんな作品を読ませてくれるのでしょうか。
追記(6/9 23:37)
今見ると褒めすぎですね。
思い返してみるといくつか欠点は見つかります。
が、ここでいちいち書くのも無粋というものでしょう。
特集の方で存分に語れるでしょうから。(宣伝)
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