日本の宗教に関して

今日、サークルの例会で宗教に関する話題が出てちょっと興味深かったので考えてみます。

まず、データとして日本人の宗教は国連かどっかの調査によると、仏教・神道キリスト教で約9割、新興宗教で約1割、それからイスラム教がごくわずかという割合らしいです。
しかしまあ我々(少なくとも大多数の若い日本人、以下単に日本人)からしてみると、特定の宗教を信仰しているという自覚はほとんどないというのが実情でしょう。
一方で我々の生活の中には多様な宗教の影響が随所に見られます。
よく「神様仏様」といいますが、その時点で無節操もいいところですよ。
しかし日本に古くから根付く民間信仰八百万の神というやつですね)を考えると、そのような雑多なものを受け入れる土壌は昔からあったとも言えます。
八百万が八百万一になったところで同じことですから。

まあそんなことはどうでもいいです。
各所で言い古されていることでしょうしね。

ちょっと考えてみたいのは、なぜキリスト教のような一神教までもが取り込まれているかという点です。
仏教のような(基本的には)多神教の宗教はさっきの八百万一という理由から、八百万の神に取り込まれてもきっと違和感はないでしょう。神道も同様です。
あ、この場合の神道は明治以降の国家神道ではなく、古事記に端を発するあたりのやつですね。
しかし一神教となると話は別になってきそうです。
何せ奴らは(他の神を認めないという点において)狭量ですからね。
唯一神。ああ、違う唯一神を思い出してしまいました。
まあ、腹を切って死ぬべきであるとまでは言わなくても、お互い認め合うことはきっとないでしょう。

にも拘らず日本人は生活の中にキリスト教をごく自然に取り込んでいます。
その最たる例がクリスマスであり、結婚式でしょう。
そこに信仰心が存在しないのはほぼ明らかではありますが、では何があるのでしょう。

ぱっと思いつくのは(語弊を覚悟の上で)西洋風への憧れですかね。
これは特に結婚式ですが。
ただオシャレだから、綺麗だからってのは納得できる理由です。
きっと神に誓うのだって実は神になんて誓っていません。
幸せな自分に陶酔していて誓うどころではないに違いありません。
……さすがに偏見かな。結婚はしたことがないので実際のところはわかりません。

クリスマスについては……既にこれは慣習のような気がします。
そもそも導入された理由まで辿る必要がありそうです。
というかそこ以外考えるべきところがないような……
一体いつどのようにしてクリスマスが日本に(慣習として)導入されたのでしょうか。
ここによると、各家庭にクリスマスが普及したのは昭和30年代以降のようです。
このページによると、初めはキャバレーの客寄せだったのが一般にも広がったみたいですね。
だとしたら、最初から宗教行事という認識はほとんどなかったと言ってもいいでしょう。

こうなるとやはり日本人はキリスト教を宗教ではなく、綺麗で楽しそうな異国文化とでも認識しているように思えます。
そもそも唯一神たるYHWHは日本人のキリスト教観には入っていないようです。
だとしたらまあ、八百万の神とも矛盾を起こさなくても済みそうです。

こう考えてくると、先ほどあっさりと流した多神教のものたちも果たして本当に多神教だから受け入れられたのかが疑問になってきます。
キリスト教と同様に神を伴わないものとして受け入れられた可能性もありますからね。

今日はもう気力がないのでこの点についての考察はまた今度。
あ、それから本当に民間信仰をベースにしていいのかってのもちゃんと考えないといけませんね。
それもまた今度ということで。